メンター制度 コラム2

●先進国に共通する現象として:

自殺者の増加、児童や高齢者への虐待の増加、うつ病や睡眠障害などの精神疾患の蔓延、若者のひきこもりの増加、凶悪犯罪の増加・・・これらは、先進国と呼ばれる高度に経済が成長した社会に共通する社会の症状です。もちろん、日本も例外ではありません。

このような状況下では、人間関係(親子・上司部下・教師生徒・等)も大きく変化してきています。このような変化の下、どうすれば、子供が意欲を持って学習や遊びに専念できるようになるのでしょうか。どうすれば、会社で若者が意欲を高め、仕事の成果を上げることができるのでしょうか。私達は、そこにメンターの存在の必要性を感じています。

あまりにも価値が多様化し、モデルを見つけることが難しい現代の状況下では、生き方を示唆してくれるナビゲーターのような役割の存在が必要となるのではないでしょうか。正に、そのナビゲーター役がメンターなのです。モデルが存在しない訳ですから、メンターは、一つの“正しい生き方”を教えたり、示したりするのではなく、その人の内面(潜在領域)から“その人に合った生き方”を引き出す(本人が気付く)ように導くことが求められます。

●時代性から考えるメンターの役割とは:

メンターは、家庭でも、学校でも、会社でも、他者を元気に本気にさせ、自ら考え、自ら行動する“自動者”を育てます。自立性と協調性の両面を持った、また、変化のスピードに適応する能力を持った意欲的な人財を育てる支援者でもあります。この大変化の時代だからこそ求められる役割ではないでしょうか。

●「繋がりの感覚」がキー:

現代社会においては、家庭、学校、職場などあらゆる場に於いて、「繋がりの感覚」が薄れつつあります。ですから、メンターは、いかに「繋がりの感覚」を大切にし、他者の成長を支援するかを、その姿勢、方法論、スキルの面から理解する必要があります。

より多くの方が、「メンター」や「メンタリング」について学んでいただき、それぞれの現場(家庭、職場、学校、地域など)において実践していただくことによって一人でも多くの「元気、本気の人財」を生み出していけるのではないでしょうか。

●メンタリングには様々な成果や効果が期待できる:

「他人を元気にすると自分が元気になる。」これは、私が尊敬するメンター、福島正伸氏のことばです。私達は、誰かを元気にすることで、自分自身を元気にすることができます。それは、そのプロセスに於いて、たくさんの共創物(相手と自分によって生み出されるもの)を手に入れることができるからです。それは、感動、勇気、喜び、発見、成果・・・、時には、悲しみ、困難、絶望感・・・。人間は、他人と繋がることによって「生きている」、また、「生かされている」という実感を持つことができるのではないでしょうか。